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言葉を話すことのできない赤ちゃんは、泣くという行動によって思いを表現し、まわりの大人に欲求を満たしてもらおうとしています。
泣くという表現に対して適切なタイミングで応じてもらえることでコミュニケーションの手段として使えるようになります。
さらに、泣くという行為でしか思いを表現できなかった赤ちゃんも大人とのやりとりの中で、怒ったりすねたり喜んだり・・・様々な感情を表現することができるようになります。
子どもの表現を受け止めつつ、その思いに対して適切な対応していくことが大切になります。
0歳児
0歳児の発達
泣く=大切な意思伝達
赤ちゃんの泣くという行為は、空腹・排泄・睡眠などの生理的な不快の感情や、甘えたいなどの欲求の表現方法です。
まわりの大人がその表現を応答的に受け止め関わっていくことで心地良い、気持ち良いなどの体験を積み重ねていきます。
その体験の繰り返しが、泣くという行為を意思伝達の手段として使うことにつながります。
対応のポイント
適切なタイミングで思いに応える
赤ちゃんが泣いたら・・・
「おなかがすいたのかな?」「体調が悪いのかな?」「おむつが汚れた?」など、なぜ泣いているのかを予測して、言葉がけをしながら対応していきます。
不快→快 の状態にすることで、気持ち良さを感じる経験を重ねます。
まわりの大人に対する信頼感も育まれていきます。
怒りの気持ちを理解し受け止める
好きなおもちゃを友だちに取られた、もっと遊びたいのにお片付けの時間になったなど自分の思いが妨げられたときに 泣く=怒り が生じます。
子どもの思いを受け止め理解し、同じおもちゃを用意したり、見通しを持てるよう声をかけたりなど、その時の状況を判断し対応していきます。
1歳児
1歳児の発達
思いが伝わらずに泣く
自分の意思が芽生え、相手にその思いを伝えようとしますが、自己中心的な思いも多く伝わらずに泣くことで感情を爆発させることがあります。
見通しと違う対応をされ怒る
ある程度見通しを持てるようになりますが、その通りに対応してもらえないとのけ反って怒ったりかんしゃくを起こしたり怒りの感情を爆発させます。
気持ちの切り替えが難しい
「じぶんで」と何でも1人でしたがるようになります。自分から意欲をもったことには積極的ですが、大人の意向で行動に誘うと、ひっくり返って怒ったり泣き叫んだりする姿があります。
対応のポイント
なぜ泣いているの?原因を把握する
子どもが泣いているときには、何か原因があるはずです。その原因を見極めることが大切になります。
ひとりひとりの子どもの性格や好きなもの、苦手なものなどを理解してその子の要求に丁寧に向き合い応えるようにします。
見通しが持てるように関わる
給食の時間になったので「お片付けしてお部屋に帰ろう」と誘うと、「イヤ!」と言って拒否したり大泣きしたり、気持ちの切り替えができないなんていうことは保育園ではよくある光景です。
きっとおうちでもそんな姿があるのではないでしょうか。
もっと遊びたいという子どもの思いをしっかりと受け止めながら「もう1回したらお部屋に入ろうね」「〇〇したら入ろうね」など見通しが持てるような言葉かけをしていきます。
かんしゃくを起こしたときの対応
思いが通らなかったとき、思っていたこととは別の状況になってしまったときに葛藤からかんしゃくを起す姿もあるでしょう。
子どもの気持ちに丁寧に寄り添い、気持ちの切り替えや気持ちに整理がつくような言葉がけをし、その葛藤を乗り越えられるように関わっていきます。
2~3歳児
2~3歳児の発達
感情が揺れる
2歳半ごろになると何でも自分でやりたいと反抗的になります。感情の揺れも大きく、すねたり、駄々をこねたり、かんしゃくを起こしたり、時にはすべてが嫌になりなんでもやってもらいたがることもあります。
意地を張る
「ああしたい」「こうしたい」という思いが強くなり、その思いを実現させようと強引に行動に移します。気持ちに対しての実力が伴わないので、思い通りにならない時には、大声で泣き叫び自分の思いを押し通そうとする姿も見られます。
感情をコントロールする
まわりの大人にたくさん話を聞いてもらい情緒が安定することで、自分の感情をコントロールする力が身に付きます。気持ちが高ぶった時にも興奮を抑えて相手に伝えようとするようになります。
対応のポイント
トラブルを体験する
自己中心的な2~3歳児。一緒に生活をしていると思いのぶつかり合いからトラブルは避けることができません。自己主張をし合ってけんかになり泣いてしまうなんていうことも保育園ではよく見られます。
ある程度子どもたちに任せて危険のないように見守り、子どもたちだけでの解決が難しいときには、間に入りお互いの気持ちを代弁しながら仲立ちするようにします。
さりげなく手伝う
何でも挑戦しようとしますが、できなくてイライラしてしまったり、かんしゃくを起こして援助の手を拒んだりする姿があります。
子どもの自尊心を傷つけないように、難しいところをさりげなく手伝い、自分でできたという満足感を味わったり自信を持ったりできるように関わっていきます。
気持ちの切り替えができるようになる
思いが通らずにすねたり怒ったりしていた子どもが、周りの様子を見てほかの遊びに変更したり執着せずにきゅみの視点をずらしたりすることができるようになります。
子どもが自分の力で気持ちを切り替える様子を見守りながら必要に応じて個別に対応していきます。
友だちとの関わり
物の取り合いはありますが、欲しいと思ったおもちゃと同じおもちゃを自ら探しに行ったり、仲直りした入りしながら遊ぶことができるようになります。
子どもが援助を申し出るまで見守り、何かあれば支える存在となりたいですね。
4~5歳児
4~5歳児の発達
けんかで葛藤を経験する
集団で遊ぶようになり、けんかなどの葛藤が生じます。友だちとのぶつかり合いを繰り返し、互いの自己主張にどのように折り合いをつけるかを考えるようになります。
悲しみを共有する
悲しいときに一緒に悲しんでくれる友だちの存在が子どもにとって大きな心の支えとなります。友だちとのやりとりを重ねる中で、相手の思いに気が付いたり相手を思いやる気持ちを育んだりしていきます。
競争心を持つ
友だちとの関りから仲間意識が芽生えます。その中で反発したり競争心を持ったりなど複雑な感情も経験します。競争に負けて悔しくて泣くこともあります。
対応のポイント
負ける体験をする
勝敗にこだわったり悔しくて泣いたりする経験をします。負けることも大切な経験です。
子どもの気持ちに共感し、悲しみを乗り越えられる言葉がけをしていきます。
感情移入をする
絵本を読んだり読み聞かせてもらうことで、話の内容を理解したりイメージを膨らませたりします。登場人物に感情移入をして泣いてしまうなんていうこともあります。
自由にイメージを膨らませることができるように工夫しながら読み聞かせをしたいですね。
自分への葛藤
友だちと自分を比べて落ち込むことがあります。
保育者が援助することで気持ちを切り替えて、再び目標に向かって挑戦できるようになります。
仲間に入れてもらえない経験
一緒に遊びたいのに仲間に入れてもらえないと訴えてくる子どももいます。仲間意識が強くなることで、仲間以外を排除しようとする行動がみられることがあります。
けんかとは違いますが、区別が難しいので子どもの姿をよく観察し丁寧にかかわり適切に対応する必要があります。
まとめ
いかがでしたか?
子どもの感情表現への向き合い方を年齢別にお伝えしました。
子どもが表現する感情の原因を知り、その感情を受け止めながら適切なタイミングで適切に対応していくことが大切ですね。
みなさんが笑顔になれるお手伝いができれば幸いです。
今日も1日お疲れさまでした。
明日も笑顔で過ごせますように😊
参照:保育とカリキュラム2022年10月
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