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乳児クラスの子どもたちは、生活そのものや遊びの中で周りの環境と関わり、たくさんのイメージや感性を育んでいます。子どもの思いを見守り適切なタイミングで言葉を添えることで、感じたことをその子なりに表現しようとしています。
幼児クラスの子どもたちは、日々の生活の中で心を動かす出来事を体験することで感性を豊かにし、造形や音楽などの表現活動を楽しむことができるようになります。造形、音楽と分化されずに、総合的に楽しむことが多いでしょう。友だち同士でのイメージの共有も可能になり一緒に工夫したり協力したりしながら喜びを分かち合うこともできるようになります。
子どもが自分のイメージを1番表現しやすい方法で、自信をもって活動することができるように、その環境を整えることが大切です!
0歳
発達の流れ
1か月ごろ
★手に触れたものを少しの間握っている
★人の口元や目をじーっと見る
3か月ごろ
★手に持ったおもちゃを振ったり口に入れようとしたりする
★興味をもったものを手を伸ばしてつかもうとする
★音のする方向に首を動かして探す
★手がものに触れると手指が開く
★機嫌がよいときには声を出す
6か月ごろ
★物をつまむ、引っ張るなどの動作ができる
★手が届かないと声を出して大人を呼ぶ
★手に持ったものを自分の意思で手から離す
援助のポイント
感情を全身で表現する
「いないいないばあっ!」などの遊びでは、同じことを何回もやってほしいと要求します。嬉しいと手足をバタバタさせて全身で喜びを表現します。
身の回りの物で感情表現をする
身の回りにあるものを触ったり、落としたり、たたいたり、つまんだり、握ったりする中で物が変化する様子を楽しみます。
おもちゃは、安全でシンプルなものを選ぶことが大切です。
子どもの表現に共感する
絵本に出てくる繰り返しの言葉に合わせて体を揺らしたり、一緒に声を出したりしながら気持ちを表現します。
子どもの様子を温かく見守り、応答しながら表現に共感しましょう。
歌に合わせて体を動かす
保育者の表情豊かな歌やリズムに合わせて、全身でj表現遊びを楽しんでくれます。まわりの子どもたちも一緒に楽しむようになります。
友だちと一緒に関わりながら表現をする喜びを味わうことができるよう、誘ったり一緒に楽しんだりしていきたいですね。
1・2歳
発達の流れ
1歳ごろ
★積み木を積み上げたり横に長くならべたりするようになる
★「ママ」「ブーブー」など意味のある言葉を言うようになる
1歳6か月ごろ
★めくる、ちぎるなどの動作ができる
★積み木を車などに見立てて遊ぶことができる
★コップに入った水をン別の容器に移し替えることができる
2歳ごろ
★物体を紙に描く
★粘土など形が変わる素材に興味を持ち、引っ張る、ねじる、ちぎるなど指先を使う
★クレヨンで意識的に線を描く
★色が分かるようになる
援助のポイント
水・砂・土に触れて遊ぶ
砂場に座り込んで容器に砂を入れたり、泥の感触を味わったり、水で手洗いすることを喜んだりする姿があります。
歌をうたう
保育者が歌う歌を真似たり一緒に口ずさむことができるようになります。
保育者の温かな見守る中で簡単な手遊びや歌を歌うことで親しみを持ちます。安心して歌うことが表現する喜びへとつながります。
経験したことを表現しようとする
経験したことを真似て遊ぶようになります。人形やぬいぐるみを赤ちゃんに見立てて保護者になりきって遊ぶ姿も多いですよ。
一緒に遊んだり、仲立ちをしたりしながらごっこ遊びが発展するように援助していきたいですね。
スペースの確保
自分の意思でやりたい遊びを選ぶようになります。
お絵描きコーナーや粘土コーナーを作ったり、体を自由に動かすことのできるスペースを作ったりしながら、自分で選択すし表現することができるよう配慮していきたいですね。定期的に内容やスペースの見直しをすることも必要です。
なぐり描きを楽しむ
クレヨンを使いなぐり描きを楽しむことができるようになります。
線が徐々に大きくなり、やがて丸になり、自分が見立てたものを描きこむことができるようになります。
自由に表現できるよう大きな紙を用意したり、短くなっているクレヨンは補充する必要があります。
3歳
発達の流れ
3歳ごろ
★意図的に線を描くようになったり、丸をたくさん描いたり、丸と点や線を組み合わせて描いたりする
★大小や上下の区別がつく
★数に興味を持つ
★手本を見ながら左右の手で別々の動きをする
★絵本や紙芝居を見てイメージをもつ
3歳6か月ごろ
★型抜き容器を使い砂場でプリンやケーキを作る
★直線に沿ってはさみで切る
★友だちと関わり、役割を決めて遊ぶ
★イメージや言葉や行動、創作活動などで見立てて表現する
★言葉の音の響きに興味を持ち、絵本の言葉や歌詞を繰り返す
援助のポイント
砂遊びを楽しむ
子どもたちは砂遊びが大好きです。
一緒に遊んだり援助することで、友だちと協力しながら砂山作りや穴掘りをしたり泥団子を作ったり楽しむ姿が見られます。
楽器やリズム遊びに親しむ
楽器に出会い触れることでその楽器の音色を味わうことを楽しみます。
楽器を使って友だちとリズム遊びが楽しめるよう、日ごろ歌っている歌をしようしたり、自由に演奏してみたりしながら環境を工夫してみると良いですね。
イメージをごっご遊びで表現する
生活の中で自分が経験したことをごっこ遊びの中で表現するようになります。大人になったつもりでままごと遊びを楽しむ姿があります。
自由に見立て遊びができるように、フェルトや毛糸などシンプルな祖差しを用意すると良いですね。
様々な素材に触れる
身の回りにある様々な素材やおもちゃに興味を持ち、並べたり積んだりたたいて音を鳴らしたりしながら、自由に表現して遊びます。
空き箱や季節の自然物など、いろいろな素材を用意して自由に選んで遊ぶことのできる環境を整えたいですね。
イメージを自由に表現する
自分のイメージを表現するために自由に絵を描くようになります。
様々な大きさの画用紙を用意したり、描画用具を選んで表現活動ができるように援助していきたいですね。
4・5歳
発達の流れ
4歳ごろ
★手本の通りに手指をコントロールしようとする
★丸や四角など簡単な図形を模写できる
★形に添って曲線を切ることができる
★友だちと作品を見せ合い大切にする
★様々な素材を使ってイメージ通りに作品を完成させる
5歳ごろ
★不思議に思ったこと、分からないことを調べたり試したりしながら自分で考えようとする
★友だち同士相談しながら遊びを発展させることができる
★共通のイメージを持つことができる
★絵描き歌で遊ぶ
★経験したことや想像したものを伸び伸びと描く
援助のポイント
心を揺さぶられる体験
日々の生活や遊びの中で体験する心を揺さぶられる出来事が、子どもの表現活動を刺激します。
四季の自然事象やクラスで一緒に何かをやり遂げた達成感や感動などの体験を子どもたちが味わうことができるよう、表現力を豊かにできるよう工夫したり援助したりしていきたいですね。
友だちと表現を共有する
生活を共にして、共通の経験をする中で、ルールや役割分担について友だち同士で相談しながら決めて遊ぶことができるようになります。
子ども同士の表現が影響しあって互いに良い刺激となるように環境づくりに配慮したいですね。
総合的な表現活動
ごっこ遊びから劇遊びに発展することもあります。劇遊びは、言葉や音楽、造形などを含む総合的な表現活動となります。
生活発表会に向けてと大人が主導になるのではなく、子どもたちが作り上げた創作劇は、充実感や達成感をより味わうことができますね。
自己表現が豊かになる
様々な素材を用意したり多様な表現方法を知らせたりしながら、新たな刺激をたくさん受けて意欲的に表現活動に取り組み、自己表現を楽しむことができる環境を提供したいですね。
目に見えない心をイメージする
子どもたちは、日々の生活の中で、喜び・楽しみ・怒りなど様々な感情を育んでおり、友だちの気持ちにも気付き活動しています。
感情を発散する場を提供しつつも、目に見えない心をイメージできるよう表現方法を知らせたり、子どもの思いを受け止めたり、仲立ちをしたりしながら関わっていきたいですね。
まとめ
いかがでしたか?
表現活動においての発達の流れとそれに伴う保育士の援助のポイントについてお伝えしました。
『こういう場合はこうしよう』という思いはあっても理想通りにはいかないのが現場です。
それでも、子どもの発達をしっかりと頭に入れて理解しておくことは大切なことですし、発達が分かるからこそ、目の前の子どもたちと向き合い、どのように関わっていこうかと日々考えて保育という仕事と向き合っています。
参考:保育とカリキュラム(2021年10月号)
みなさんが笑顔になれるお手伝いができれば幸いです。
今日も1日お疲れさまでした。
明日も笑顔で過ごせますように😊
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